音楽理論入門【カウントダウンカレンダー2016冬8日目】

音楽理論入門【カウントダウンカレンダー2016冬8日目】

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51代MIDI研のげんたろうです。

「DTMとかやってみたいけど音楽の知識は全然ないし……」という方は多いかと思います。
実を言うと、音楽理論を知らなくても書ける人は書けたりします。(そして裏が成り立つこともある)
しかし、知って損することはないということで、今回はその初歩のところを書こうと思います。
MIDI研の方やもう音楽理論を学んだという方にも役立つ記事になるように頑張ります。
(このとき彼は、5000字の記事になるとは夢にも思っていないのであった)

音階はアルファベットで

皆さんドレミはご存知ですよね。
ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」では、主人公のマリアが子供たちに音楽の基礎を教えるために「ドレミの歌」を歌っています。
しかし、「コード」の話をするときはアルファベットを使って音階を表します。
「ラ」を「A」として、「シ」が「B」、「ド」が「C」と続いて、最終的に「ソ」が「G」でAに戻ります。
つまり「ドレミファソラシド」は「CDEFGABC」なのです。
ちなみに日本式は「ハニホヘトイロハ」ですが、that’s a topic for another day。

コードとルート

コードというのは和音、つまり複数の音の組み合わせのことです。
コードで最も大切なのが、コードの構成の基の音となる「ルート」です。
コードには名前があって、最初のアルファベットがルートの音を表します。
今回は基本的にCをルートとしたコードについて説明しますが、原理が分かればほかの音階にも適用できます。

トライアド

ルート・「3度」の音・「5度」の音の3つの音で構成される和音をトライアド(三和音)と言います。
コードの中で最も基本的な部類です。
上の数字は、ルートを「1度」として、そこからどれぐらい離れているかを示しています。
つまりルートの2つ上が3度、4つ上が5度です。
詳しくは、後でコードを見ながらやります。
ルートに重ねる3度の音と5度の音を少しずつずらす事によってトライアドは主に5つのタイプに分類されます。
「メジャー」「マイナー」「オーギュメント」「ディミニッシュ」「サスフォー」です。
実際のコードの名前は、ルート音とタイプの組み合わせで表されます。(例:Cdim)
一つ一つ、見ていきましょう。

メジャー

Root+M3+P5
最も基本的なコードです。コードの名前が単に「C」とあれば、「Cメジャー」のことを指します。
(「CM」、「C maj」、「C△」等と明示的に書くこともできます)
メジャーコードは、ルートと、「長3度」、「完全5度」の音で構成されています。
ルートがCであれば、「ド・ミ・ソ」となります。
C
C


もっとも単純なだけあって、「単純に明るい」という印象を受けます。

再び度の話

前項で「長」「完全」という言葉が出てきましたが、これが上述の「ずれ」を表しています。
piano
「ド」の2つ上の音は「ミ」ですが、間に黒鍵が2つありますね。
つまり半音で4つ分上がっていることになりますが、これが「長3度」(M3)です。
「レ」の2つ上の音は「ファ」ですが、この間には黒鍵が1つしかなく、半音で3つ分しか上がっていません。
これが「短3度」(m3)です。
メジャーコードは「長3度」の音を弾かなければならないので、「D」の構成音は「レ・ファ・ラ」ではなく、3度の音が半音上がった「レ・ファ♯・ラ」となるのです。
d
D


5度の音ですが、「ド」と「ソ」の間には黒鍵が3つあり、半音で7つ分上がっていることが分かります。これが「完全5度」(P5)です。
5度の音を半音上げれば「増5度」(aug5)、半音下げれば「減5度」(dim5)という風に呼ばれます。
なぜ3度と5度で呼び方が違うのかというと、ルートと3度、3度と5度で音の間隔が異なるからです。
「半音でいくつ分上がればいいのか」が分かれば、「D♭」のように黒鍵をルートとした和音も簡単に分かります。
db
Dflat


「度」の数え方は、楽譜でどれぐらい離れているかを数えた方が簡単かもしれません。

マイナー

Root+m3+P5
メジャーから3度の音を半音下げたコードです。
Cマイナー/Cmは「ド・ミ♭・ソ」となります。
cm
Cm


これも「単純に暗い」という印象でしょうか。
こうしてコードの印象を考え作曲していくというのが、音楽理論を学ぶことなのだと思います。

オーギュメント

Root+M3+aug5
メジャーから5度の音を半音上げたコードです。
Cオーギュメント/Caugは「ド・ミ・ソ♯」となります。
caug
Caug


明るいというより明るすぎ、驚きを表しているように感じます。
もちろん、どのように解釈するかは個人の自由です。

ディミニッシュ

Root+m3+dim5
マイナーから5度の音を半音下げたコードです。
Cディミニッシュ/Cdimは「ド・ミ♭・ソ♭」となります。
cdim
Cdim


マイナーよりさらに暗い、「おそるおそる」「怖い」といった言葉が当てはまりそうです。

サスフォー

Root+P4+P5
メジャーの3度を半音上げて「完全4度」としたコードです。
Cサスフォー/Csus4は「ド・ファ・ソ」となります。
ちなみにsusはsuspendedの略です。
csus4
Csus4


最後だけあって難しいです。「不安定」「どっちともとれる」と言ったところでしょうか。
ちなみにsus4は和音階との相性もいいみたいです。

セブンス

トライアドだけでは、良くも悪くも「ベーシック」な曲ができます。
「私はもっと手の込んだおしゃれな曲が作りたいのだ!」という方はセブンスコードも使いこなせるようになると良いでしょう。
セブンスコードはルートと3度・5度・7度の音で構成されていて、テトラッド/四和音とも呼ばれます。
音が増えるので、解釈も複雑なものになります。

メジャー・セブン

Root+M3+P5+M7
Cメジャー・セブンは「ド・ミ・ソ・シ」であり、「CM7」、「Cmaj7」、「C△7」等と表記します。
cm7
CM7


おしゃれなところへ出かける感じ。

マイナー・セブン

Root+m3+P5+m7
Cマイナー・セブン/Cm7は「ド・ミ♭・ソ・シ♭」となります。
cmn7
Cm7


行きたくないのかな?不安なのかな?

マイナー・セブン・フラット・ファイブ

Root+m3+dim5+m7
Cマイナー・セブン・フラット・ファイブ/Cm7-5は「ド・ミ♭・ソ♭・シ♭」となります。
Cdim7と言っても同じものを指します。
cm7-5
Cm7-5


これは怖いですね。お化け屋敷でしょうか。

マイナー・メジャー・セブン

Root+m3+P5+M7
Cマイナー・メジャー・セブン/CmM7は「ド・ミ♭・ソ・シ」となります。
cmm7
CmM7


これまたいかにも「怖いところにいる感じ」ですね。

セブン

Root+M3+P5+m7
Cセブン/C7は「ド・ミ・ソ・シ♭」となります。
c7
C7


「ワクワクしている」「早く行きたい」という感じです。

セブン・サスフォー

Root+P4+P5+m7
Cセブン・サスフォー/C7sus4は「ド・ファ・ソ・シ♭」となります。
c7sus4
C7sus4


どこかについたが、そこがどういう場所かまだ分からない。

コードは他にもいろいろあるので、探索してみると良いでしょう!

スケール

当然コードだけでは曲は完成しなくて、コードの上にメロディーがあります。
特に意図がないのなら普通は、メロディーはコードに調和するように書きます。
メロディー先行の作曲でもやはりコードはメロディーに調和するものを選びます。
「調和する音って何なんだ」というところで登場するのが「スケール」です。
スケールは、使える音の並びを示してくれます。
スケールに沿ったメロディーというのが、コードと調和するメロディーなのです。
今回はメジャースケールだけ取り上げます。スケールの話に深く突っ込むとそれこそ音楽理論研究家になってしまいます。
「マイナースケール(短音階)」や「和音階(都節音階など)」もスケールの仲間です。

メジャースケール

日本語で「長音階」とも言います。
Cをベースとしたメジャースケール、Cメジャースケールは「ハ長調」とも呼ばれます。
Cメジャースケールは「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」の7音です。
cscale


つまりCメジャースケールでは黒鍵が使えません。
下の「ド-レ」から上の「シ-ド」まで音同士の間隔を見ると、「全・全・半・全・全・全・半」となっています。
「全音」は「半音」二つ分のことで、「ミ-ファ」と「シ-ド」の間には黒鍵がないので、半音上がったという扱いになります。
この間隔を保ったまま全音ずらせば「Dメジャースケール(ニ長調)」が作れます。
dscale

ダイヤトニック・コード

ここからは「コード進行」に関わる話です。
コード同士にも調和というものがありまして、相性のいいコードを並べたものがダイヤトニック・コードなのです。
ここまで理論ガチガチにやってしまえば、だれでも「安心・安全(・無難)」な曲が作れてしまいます。

相対音階はローマ数字で

ここまで音階はアルファベットで表すと書きましたが、これは正確には「絶対音階」です。
「度」や「スケール」の話で見たように、ルートの音をずらしても音の間隔は変わらないのだから、ルートの音まで相対化した「相対音階」で書いた方が、実は楽なのです。
プログラミングと同じですね。
相対音階で書くとルートの音は「I」であり、「II・III・IV・V・VI・VII」と続きます。

トライアドのダイヤトニック・コード

Cメジャースケールで使える音のみを使って、CからBまでトライアドを作ってみます。
cdiatonic


下から「C・Dm・Em・F・G・Am・Bdim」となります。
スケールを「Cメジャー」で固定しているので、すべてすんなりとつながります。
これを先ほどの相対音階で書きますと、「I・IIm・IIIm・IV・V・VIm・VIIdim」となります。
この関係、Dから出発してDメジャースケールで書いても同じになります。
これこそが、トライアドのダイヤトニック・コードと呼ばれるものです。

トニック・サブドミナント・ドミナント

ダイヤトニック・コードで、IVとVはIと同じコードですね。
これらの音は「主要三和音」と呼ばれ、スケールにおいて特別な意味を持ちます。
それぞれ名前があり、Iを「トニック/T」、IVを「サブドミナント/SD」、Vを「ドミナント/D」と言います。
トニック(主音)はスケールの出発点にあって、すべての土台となります。
ドミナント(属音)やサブドミナント(副属音)は土台から離れたところにあり主音とのバランスを保ち、またトニックに戻ろうとする力が強いと言われています。
つまり、IVやVからIへ戻るコード進行は「気持ちいい」のです。
他にも「こういうコード進行は良い」というものはたくさんあるので、調べてみると面白いです。

セブンスのダイヤトニック・コード

セブンスになるとコード進行がさらに強力な作用を示します。
これもCメジャースケールで書いてみます。
cm7diatonic


下から「CM7・Dm7・Em7・FM7・G7・Am7・Bm7-5」となります。
さすがに忙しい。
そして、「IM7・IIm7・IIIm7・IvM7・V7・VIm7・VIIm7-5」がセブンスのダイヤトニック・コードと呼ばれるものです。
トライアドと違ってドミナントがメジャーになっていないので、よりドミナントらしく作用します。
ともかく、スケールをCメジャーで決めたのなら、この辺のコードのみを使うことをお勧めする、ということです。

終止形

曲は4小節で1フレーズとなることが多いです。文章で言うところの、読点や句点を入れたくなるはずです。
そのためには、コードの「終止形」を意識すると良いでしょう。

半休止

Dで終わる進行を半終止と言い、読点に相当します。
1425
I→IV→IIm→V


「まだスッキリしない」「続きがあるはず」という印象を与えることができます。
ここでは、音があまり飛ばないように一番上の音を1オクターブ下げています。
このようにコードの音の順番を入れ替える処置を「転回」と言い、コードは同じのまま、響きを変えることができます。

完全休止

D→Tで終わる進行を完全休止と言い、句点に相当します。
曲を終わらせる時も普通はこれを使います。
2451
IIm→IV→V7→I


前述のようにVよりV7の方が納得感があります。

終止形にもいろいろあり、コード理論というより和声理論の話になります。
何でも勉強すれば色々なことが分かる、ということだ!

終わりに

ここまでずっと座学でやってきましたが、大事なのは「自分で実践してみる」ということです。
本当はここから簡単な作曲をやってみようと思ったのですが、想定をはるかに超える長い記事になってしまいましたので、またの機会にやろうと思います。
今回はDAWを使わず、画像や音は「MuseScore2」というフリーの楽譜作成ソフトを使い作成しました。
こんな長文を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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