光を描く色いろ【新歓ブログリレー2017 16日目】

光を描く色いろ【新歓ブログリレー2017 16日目】

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ごあいさつ

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます!そうでない方もこんにちは!
50代CG研の日和です。ひよりんって覚えて下さいね!

さて、今日はイラストの「塗り」についての記事です。

ある程度絵が描けるようになってくると「塗り」問題に直面する方が少なからずいるはず。

影を置いても何故か立体感があまり出ないのも
キャラと背景が分離して浮いてしまうのも
全体的に絵がチープなってしまうのも
ほとんどの場合「塗り」が原因なのです!あぁ困った。

今回はその「塗り」の中でも「光」に重点を置いて、どうしたら”カミエシ”っぽく描けるのかを書いていきます。
(結構長めなのでお菓子でも食べながらのんびり見てください。)

 

 

”カミエシ”になりたい

「塗り」といっても様々な塗り方が存在します。
”カミエシ”の数だけ塗り方があると思った方がいいです。そのくらい色んなやり方があります。

しかし、”カミエシ”たちは恐らくどんな塗り方をさせても魅力的だと思える絵を描いてきます。
それは線の美しさだったり、装飾の置き方だったり、構図だったりと様々な要因がありますが、
あえて視点を「塗り」だけに絞って見てみると、「光」の使い方が上手だからなんです。

 

「光」というと
あぁ、光源の位置とかってことか。そういえばよく言われてるな。
と思うかもしれません。

確かに、光源の位置を重視することは絵にリアル感を持たせるためには十分重要なんですが、
ほとんどの”カミエシ”はぶっちゃけ無視してます。大方の光の方向だけ捉えてあとは大嘘ついてたりします。
顔だけ妙にライトが当たってる絵なんてザラにありますからね。
構図にも言えることですが、完全に物理法則に従ったものより多少嘘ついた方が魅力的だったりします。
(後でまた述べますが、これは”カミエシ”だからこそやっていいことですよ!)

 

じゃあ何が上手なのさ!

そう、”カミエシ”たちは
質感を「光」で表現することが上手なんです。

モノのツルツル、ザラザラ、フワフワといったものから
空気の重さや軽さ、透明感なんかもサラッと伝えてきます。

言い換えると、反射光の捉え方が上手いということです。

 

私もそうだったんですが、
描き始めのうちは影は理解しやすいため頑張って描くものの、ハイライトがとにかくお粗末になりがちです。
何も考えず白で適当に置いてたりしませんか?
私はしてました。

透明感を出したいから、と言ってレイヤーの不透明度を安易に下げてませんか?
私はもちろんしてました。

影と光は表裏一体。
どっちかだけが上手くてもダメなんです。
しかし、光といえども相手は「色」です。影とおんなじです!
カラーパレットをいじれば必ず出会えますから、恐れず光を探しましょう。

長々と導入を書きましたが、ここからは実践編です。
(使用ソフト:SAIver2.0)

 

 

実践編

先ほども言ったように光も影も所詮キャンバスのうえでは「色」です。
ここでまず初めに色の置き方のちょっとした豆知識を置いておきます。

①はカラーサークルを動かさず同じパレットの中で影とハイライトを置きました。
色味が同じになるので、落ち着いていて、ワントーンのオシャレな画風なんかに向く描き方です。

②はカラーサークルを下地の色から動かして影とハイライトを置いたものです。
違う色味が下地の色を際立たせるので、より鮮やかに明るく見える描き方になります。

ここらへんは完全に個人の好みになるのですが、②の技法を取っている”カミエシ”の方が多く見受けられるので、
今回は②の方で全て説明していきます。

また、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、
スポイトで色を取りつつ水彩境界を作っていくような塗り方や、

主線の色を物の色に合わせて変える方法は、昨今の”カミエシ”界隈を参考にしております。
よって説明画像が厚塗り寄りになってしまうことをご了承ください。
しかし、水彩塗りだろうと、アニメ塗りだろうと使える知識ですのでどうぞ最後までお付き合いください。

 

さて、ようやっと本題に入ります。
今回は描くことが多いであろう
肌、布、金属、ガラスをそれぞれ
①初心者あるあるパターン(筆者が踏んできた道)
②白背景(白い光)の下での塗り
③色背景(色付き光)の下での塗り
④その他おまけ
で比較して見ていきます。

 

これ、アリっちゃアリなんです。
ここまで言っておいてなんですが、絵に正解はないので……。
こういう目立つハイライトは一昔前のアニメかエロ界隈で主流です。
しかしローションでも塗らない限りこんなあからさまな照り返しは肌には無いので、
もっと自然にしたいという場合は以下のようになります

肌は思った以上に光を反射しますが、色味は抑えめになります。
(直射されるような強い光や暗いところで当たる光ははまた別です。)
光の色と肌の色をパレット上で2:3くらいで混ぜ合わせた色が丁度いいかもしれません。

おまけで逆光版です。


キワの光が漏れるところはハイライトを濃くすると、透明感が出ます。

 

これもありがち、というか自分もしっかりやっていたことなんですが、
布の柔らかいイメージが先行しすぎて、ブラシ塗りでふわっと薄い色を塗って終わるパターンです。
確かに柔らかさは出るんですが、実は服のしわは思い切り境界を付けた方がそれっぽく見えます。
だからといって影に暗すぎたり濃すぎる色を置くとくすんでしまうため、布は難易度の高いパーツです。

先ほども言ったように服などの布は鮮やかな色が多いだけに、暗くて濃い色を置くとくすみがちです。
カラーサークルを回しつつ、彩度を同程度か、上げたうえで明度を少し下げるとうまく影が置けます。
ハイライトも同様に、明度の調整で色を探していきます。
この時に当たっている光の色に近くなるようカラーサークルを回すと背景と馴染みやすいです。

布にもたくさん種類があるので、一概にはいえないのですが、
布は肌よりも光を吸収するため、あまり反射はしません。
サテン生地などのテラテラしたものを除き、明るいハイライトを入れる場所は
光の当たっているキワや、フリルのフチ程度にしましょう。

透けた布なんですが、単にレイヤーの不透明度を下げるよりも、
中のものの地色と布地の色を混ぜた色(例:肌の色+布の色)で
中のものを描写した方が自由度が高くなっておすすめです。
乗算でも通常でも影やハイライトを入れる時に不透明度が100%である方が都合がいいからです。

 

金属

金属はコントラスト勝負なのですが、徐々に明るくなっていくのではなく、
暗いところから急に明るくなる方がそれっぽく見えます。

この金属の暗いところって何の影だ、とお思いでしょう。
大抵の場合は映り込んだ周りの背景の暗い部分です。
特にツルッツルの金属は影がほぼなく、周りの風景の映り込みで暗い明るいが決まります。
更に自分の反射した光が接地面(白の場合特に)からまた反射し、下からも照り返しの光を受けます。
吸収が少ないため、周りの風景の色もあまり減退せずに映り込みます。

ここまでツヤッツヤの金属の塗りを説明してきましたが、
最近ではむしろマット素材の金属の方が主流なのかあんまりテカテカの金属は見かけません。
通常の金属の塗り方の上からぼかしをかけたような塗り方になります。難しいね。

 

ガラス

さぁ、来ました。
透明なものはうっす~い水色で塗って不透明度を下げがちですが、もっと透明感を出していきましょう。
透明なものを描くのってハードルが高く感じてしまいがちなんですが、
物の奥の色をそのまま持ってくればいいだけなので、そんなに難しくないですよ。

ガラスの難しいところは透明感を出すところより、
そのツヤによって生まれる映り込みを表現するところだったりします。
ここらへんは金属と似てます。
金属と違うところは透明が故に映り込みが上下反転するところ、
ハイライトにも映り込みがうっすらと入るところです。

かなり難しいこと言ってるようですが、
ハイライトはガラス(もしくは透けた先の色)の地の色に明るいグレーを足した色で塗って、
端を馴染ませれば十分それっぽくなります。

初めは映り込みに複雑なものを描かずに練習していけば大丈夫です。

ガラスに色があったとしても同様です。
イメージとしては無色透明なガラスで今までやってきたことの上に乗算かオーバーレイで色を乗っける感じです。

ちなみに以前とったアンケート結果で私の塗りで気になる部位に「髪」と「目」が多かったのですが、
ほぼこのガラスの部分の塗り方(もしくは金属)を使ってます。
塗り込みが多くなって大変ですが、見栄えが良くなるのでぜひやってみてください!

 

おつかれさまでした!

さぁ、一通り塗ればそれっぽくなるやり方を説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
全部球体での説明だったので、ピンと来てない人も多いかと思いますが、
”カミエシ”っぽい塗りとそうでないものの違いがなんとなくでも分かってもらえれば幸いです。

しかし、これはあくまで”カミエシ”ごっこです。
真の”カミエシ”を目指すのであれば、まずは写真でも実物でもじっくり観察して描くことを忘れないでください。

”カミエシ”たちは幾度も観察と理解を繰り返し、試行錯誤の結果、物理法則を上手くデフォルメしています。
本当のことを知ったうえで嘘をつくのと、なんにも知らないで嘘をつくのでは説得力に大きな差が出ます。

今回の”カミエシ”ごっこで遊んでいただいたうえで、
どうしてこうした塗りになるんだろうか?こういった状況ではどういう風になるんだろうか?
と考えるきっかけになるととても嬉しいです。

一緒に”カミエシ”目指していきましょうね!

 

長い文章をここまで読んでくださって本当にありがとうございます!
以下次回予告です。

絵は終わりが無く、自分自身でここで終わり!と区切りをつけない限り
どこまででも突き詰められます。

それは今回のように塗りをどんどん重ねていくような足し算の突き詰め方もあれば、
引き算の突き詰め方もあります。

明日はそんな引き算の突き詰め方を
真の”カミエシ”showsageさんが教えてくれます!!
お楽しみに!

 

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